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Vol.30
泥の街を行く
Jenne , Mali/ジェンネ, マリ

写真家・竹沢うるまが切り撮る“現在の地球”
いま、世界一周の途中。

泥でできた街、ジェンネ。巨大なモスクもすべて泥で作られている

アフリカには何も無い。広大な黄土の大地と何処まで行っても果てない青い空。ただそれだけ。気がつけば数日、大地と空の色以外、見ていなかったりする時もある。そんな世界を走り抜けて、数日振りに人びとが住む街にたどり着いた時、そこに溢れる鮮やかな色の数々に圧倒されることがある。赤、黄色、ピンク、青、紫、水色。原色に身を包んだアフリカの人びとが市場を行くその光景は、まるで色の洪水のように感じる。活気溢れるエネルギーが色を通して視覚から飛び込んで来る。ジェンネを訪れたとき、その色のエネルギーに飲み込まれ圧倒された。

マリ中部を流れるバニ川とニジェール川。この流域には泥でできた街が点在している。泥に乾燥した藁を混ぜ、乾燥させてブロックを作る。それを積み重ね、家屋の外壁を作り上げ、さらにその上からまた泥を塗り完成させる。泥でできた街は、大地と一体化していて、その中にいると不思議な安心感がある。特に有名なのはジェンネ。ここでは毎週月曜日に市が開かれる。それに併せてものを売り買いに人びとが各地からやって来る。泥で作られた巨大なモスクの前の広場を埋め尽くす人と荷物。早朝から始まる市場は、昼過ぎ、最高潮に達する。広場を見渡す建物の屋上からその様子を眺めていると、まるでさまざまな色が入り交じって波打っているように見える。泥の街と、カラフルな市場のコントラスト。いつまで眺めていても飽きることはなかった。

その後、3日かけて点在する泥の街を巡りながらゆっくりとバニ川をカヌーで下った。そして、マリで最も楽しみにしている場所、ドゴンカントリーに辿り着いたのであった。

写真家・竹沢うるまは今現在、陸路での世界一周の空の下にいる。2010年3月に東京を出発し、アメリカからスタート。中米、南米、アフリカ、ヨーロッパ、中近東、アジアを巡り、日本へと帰る旅。帰国は2011年、場合によると2012年になるという。
目的は“現在の地球の姿”を、その若く瑞々しい感性で写真で記録すること。この連載は、地球のどこかを旅するうるまから届く、生の写真とエッセイをお届けするものだ。 さらに、うるまが本当のゴールとするものは、30年後に再び同じルートで世界を撮影して巡り、写真を比べること。そして、ひとりの人間の半生の間に、地球はどこに向かったのかを映し出すこと。

「私たち人間は、この地球という星のことを、一体どれだけ自分の言葉で語れるでしょうか。“ボクらが生まれた星”はいったい今どんな姿なのか、ひとりでも多くの人に伝えたいと思います」――竹沢うるま

 

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竹沢 うるま
1977 年生まれ。写真家。「うるま」とは沖縄の方言でサンゴに囲まれた島の意。出版社のスタッフフォトグラファーを経て、2004 年独立、URUMA Photo Officeを設立し活動開始。雑誌、広告の分野で活躍し、海外取材は通算100回を超す。世界中の自然を主なフィールドにする自然写真家。現在、世界一周の旅を敢行しながら作品を寄稿中。立ち寄った国はすでに10カ国を超えた。
公式サイト www.uruma-photo.com

著作物
写真集「URUMA –okinawa graphic booklet-」(マリン企画)、「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(小学館から2010年7月20日に発売)。その他ポストカード、カレンダー等。
個展暦
2005年「TWILIGHT ISLAND」(DIGZ原宿)、2007年「Rainbow's End」(Palau Pacific Resort)、2007年「URUMA -日本の異次元空間を旅する-」(丸善・丸の内本店)、2008年「Tahiti ~タンガロアが創った島々~」(PENTAX FORUM)、「Tio's Island」(大手町カフェ) 、2009年「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(KONICA MINOLTA PLAZA)

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