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Vol.11
ウユニの夜
Salar de Uyuni / ウユニ塩湖

写真家・竹沢うるまが切り撮る“現在の地球”
いま、世界一周の途中。

地平線の先まで真っ白な塩の大地が広がるウユニ塩湖の真ん中にイスラ・デ・ペスカと呼ばれる島がある。

直訳すると魚の島。その形が魚に似ていることからこの名前がつけられている。一周歩いて20分ほどのこの小さな島には無数のサボテンが生えていて島を覆っている。

ウユニ塩湖はボリビアの南部、チリとアルゼンチンとの国境付近に位置していて、アクセスが悪く辺境の地にあるにも関わらず、連日、多くのツーリストが世界中から訪れる。イスラ・デ・ペスカは日中、ウユニ塩湖の全体を眺望することのできるビューポイントとして賑わう。しかし、夜になるとその光景が一変する。

昼間の青空は漆黒の闇に移り変わり、無数の星々がその闇の中で瞬いている。標高4000mに位置するウユニ塩湖は空気が澄み、星がとても近く見えるような錯覚を受ける。真っ白な大地は星明かりを受け、青白く滲み始める。

カメラを準備し三脚を持ってイスラ・デ・ペスカを歩く。あたりは完全な静寂。両肩に重みのある静寂を感じながらシャッターを切る。あまりにも音がないために、シャッターを切るその音がとても大きく聞こえ、その度に驚いてしまう。

ファインダーを覗いた先に広がる星空を見つめていると、自分がいまどこにいるのかがわからなくなって来る。

その光景が自分が経験してきた風景とはあまりにも異なっていて、地球にいるのではなく、そのファインダーの先に宇宙を覗いているような気分になる。しかし地球も宇宙の一部であって、宇宙の光景を眺めているということはあながち間違いではないかもしれない。そんなことを考えながら、この夜は一晩中、シャッターを切り続けた。

夜のウユニ塩湖は宇宙を感じることのできる場所であった。

 

 

写真家・竹沢うるまは今現在、陸路での世界一周の空の下にいる。2010年3月に東京を出発し、アメリカからスタート。中米、南米、アフリカ、ヨーロッパ、中近東、アジアを巡り、日本へと帰る旅。帰国は2011年、場合によると2012年になるという。
目的は“現在の地球の姿”を、その若く瑞々しい感性で写真で記録すること。この連載は、地球のどこかを旅するうるまから届く、生の写真とエッセイをお届けするものだ。 さらに、うるまが本当のゴールとするものは、30年後に再び同じルートで世界を撮影して巡り、写真を比べること。そして、ひとりの人間の半生の間に、地球はどこに向かったのかを映し出すこと。

「私たち人間は、この地球という星のことを、一体どれだけ自分の言葉で語れるでしょうか。“ボクらが生まれた星”はいったい今どんな姿なのか、ひとりでも多くの人に伝えたいと思います」――竹沢うるま

 

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竹沢 うるま
1977 年生まれ。写真家。「うるま」とは沖縄の方言でサンゴに囲まれた島の意。出版社のスタッフフォトグラファーを経て、2004 年独立、URUMA Photo Officeを設立し活動開始。雑誌、広告の分野で活躍し、海外取材は通算100回を超す。世界中の自然を主なフィールドにする自然写真家。現在、世界一周の旅を敢行しながら作品を寄稿中。立ち寄った国はすでに10カ国を超えた。
公式サイト www.uruma-photo.com

著作物
写真集「URUMA –okinawa graphic booklet-」(マリン企画)、「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(小学館から2010年7月20日に発売)。その他ポストカード、カレンダー等。
個展暦
2005年「TWILIGHT ISLAND」(DIGZ原宿)、2007年「Rainbow's End」(Palau Pacific Resort)、2007年「URUMA -日本の異次元空間を旅する-」(丸善・丸の内本店)、2008年「Tahiti ~タンガロアが創った島々~」(PENTAX FORUM)、「Tio's Island」(大手町カフェ) 、2009年「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(KONICA MINOLTA PLAZA)

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