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前人未到! キャス&ジョンジー、南極点無補給往復達成!

オーストラリアの若き冒険家、キャス&ジョンジーが1月26日午後1時5分(チリ時間)、2,275kmに及ぶ南極点無補給徒歩往復(スキー板装着)をついに達成した。

昨年10月にFaust上でも伝えた、オーストラリア人の冒険家、ジェームス・“キャス”キャストリッション(29歳)とジャスティン・“ジョンジー”・ジョーンズ(28歳)が、今年1月26日、前人未到の南極点無補給徒歩往復をついに完遂した。南極地観察が始まって100年、南極点へ到達した冒険家は多くいれど、そこを往復、さらに、無補給徒歩などという冒険を成し遂げたものなど誰もいなかった。しかし、ついにキャス&ジョンジーは自らの名前をその記録に刻み込んだ。日数にして89日、スキーの走破距離は実に2,275kmという恐ろしく過酷な往復。その苛酷さを端的に語るのは彼らの体重だ。冒険終了時、キャスは25kg,ジョンジーは30kgを失っていた。

なぜ、こんな過酷な計画を決断したのか?ふたりは以前Faustにこう語っていた。「ロバート・ファルコン・スコットとロアール・アムンセン(20世紀初頭の南極探検家、後者は人類初の南極点到達者)を心からリスペクトしている僕らにとって、次の場所に南極を選んだのは自然な流れだったね。今回のプロジェクトが、彼らのアドベンチャーからちょうど100年目にあたるというのも感慨深いよ」。そして、若い癌患者の支援団体“You Can”をサポートしたいという彼らの思いが、この冒険を形作っていった。
準備に数カ月を費やし、南極の専門家たちと相談しながらルートを設定。さらに高カロリー食の効率的摂取方法を検討する一方でトレーニングを積み、コンディションを整え、万全の態勢でスタートしたのが昨年10月下旬。そこからは、雪と氷に閉ざされた-40℃の地で、毎日ひたすらスキーで前進し続けた。時には1日50km以上を走破した。と言葉で書くのは簡単だが、その1日は決して簡単ではない。寝るにもひと苦労だ。テントひとつ立てるにも40~50分かかる。キャスが中で料理している間、ジョンジーは外でテントが倒れないように見張っていなければならない。これが毎日の日課。起きれば、また畳んで、次の目的地へ移動する。ただ寝て、食べるだけでも極寒の地では大仕事だ。

From Faust A.G. Channel on [YouTube]

テントを立てるだけでも大仕事!ニュージーランド合宿で入念なトレーニングが行なわれた。
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特に食糧問題には悩まされた。昨年10月終わりにヘラクレス・インレットからスタートした彼らだが、最初の数週間は、目の前さえ見えなくなるほどのブリザードが相次ぎ、予定通りの距離を稼ぎだすことが叶わなかった。結果、ただでさえカロリー消費が激しい状況にも関わらず、完遂のために食糧をセーブせざるを得なくなった。当然、空腹にも苛まれることに。これは単に体重を減らす以上に、彼らの精神を痛めつけた。
冒険が進めば進むほど、トラブルが発生し、完遂の難易度は上がっていく。クレバス、ブリザード、突然の天候変化、寒さなど外的要因によって、凍傷やケガが発生。しかも太陽は沈まない。唯一暗いのはテントで寝ている時だけ。極限状況は、二人の精神をも蝕んでいった。ケガの痛みから不眠症になり、また極度の疲労から来る幻覚を見るなど、いつ命を落としてもおかしくない状況に。友情関係も危うくなっていく。その一端は、オーストラリアのTV、チャンネル7のドキュメンタリーからもうかがえる。

From Yahoo video

チャンネル7のドキュメンタリーより。

キャスはケガの痛みがひどく、眠れない日々が続き、カメラに向かって泣きながら話す。「また眠れなかった。痛くて気が狂いそうだ。あれだけ悪天候の中戦ってきて、今日は風ひとつない。(動くべきだが)でももう動けないんだ!」。当時を振り返って彼は「あの時は先が全く見えなかった」と。ジョンジーも「何もしてあげられなかった」と話す。しかし偉大な冒険家として、彼らはひたすら前を向き続けた。ついに南極点に到達したのが今年元旦だった。

From Faust A.G. Channel on [YouTube]

南極点に到達し、喜びをかみしめるキャス&ジョンジー。
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だが、ここは単なるひとつの通過点に過ぎない。登山と同じだ。頂上登頂からスタート地点に生きて戻ってこそ、その登山は成功と言われる。キャス&ジョンジーの南極点往復も同様だ。南極点から元来た場所へ無事に帰還してこそ、彼らの偉業はピリオドとなる。復路で問題となったのは、まさに時間だった。スタート地点に飛行機が到来する日にちは決まっており、それまでに帰らなければいけない。これは絶対に動かせないデッドライン。だが相手は南極。そう毎日思い通りの素晴らしい天気になるわけがない。そして、彼らの体は限界をとうに越して、あちこち痛む。容赦なく時計の針は彼らを追い立てる。気力と体力の限界以上を振り絞ってとにかく進む。何があっても進む。それしか、ある意味彼らが助かる道もない。

そして、1月26日午後1時5分、彼らは帰ってきた。2,275キロメートルという途方もない距離を二人だけ、無補給で、自分たちの足だけで往復しきったのだ。 それは考えただけで、怖気づくような、南極点往復と言う冒険だ。しかし、彼らはやってのけた。彼らの言う“You can”は深く、強く心に届くだろう。なぜなら、彼らは成し遂げたのだから。

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長い旅を終え、清々しい笑顔が印象的な2人。
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帰還を待ちわびた家族と空港で久々の対面!
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最後にひとつ素晴らしいエピソードを。この偉大な冒険後、キャスはタイでウェディングを行なった。人生における、新たな冒険に早速彼は踏み出したようだ。

 

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この冒険の詳しい様子は彼らの公式サイトで
http://casandjonesy.com.au/expeditions/crossing-the-ice/

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