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史上最年少、ヨットで単独世界一周!
16歳の少女が貫く「これが私の生き方」。

「一日中輝く太陽は私へのクリスマス・プレゼント」。そんなことを言う少女は世界中探してもそうはいない。16歳のオランダ人ローラ・デッカーが1年以上をかけて挑んだのは、愛船「グッピー」(全長11.5m)に乗って世界を回ること。若さゆえに周囲の反対は強かったが、2012年1月少女の夢は現実のものとなった。

彼女が旅立ったのは2010年8月21日。当時14歳だったローラはイベリア半島南東端の英領ジブラルタルを出航し、カナリア諸島に数週間滞在した後、公式な世界一周の始点となるカリブ海に浮かぶ島、シント・マールテン島に向かった。海賊出没エリアとして危険視されているソマリア沖やスエズ運河を避け、西回り喜望峰をルートに、2011年1月20日、シント・マールテン島を再出航した。



地球をぐるりと500日におよぶ壮大な旅。ひとたび海へと乗り出せば、見渡す限り海、海、海。明けても暮れてもそこにあるのは大海原。「特に寂しいとは思わない。もう慣れちゃった。インターネットや冷蔵庫がないなんて考えられないって人もいるけど、私にはこれが普通だから」と話すが、悪天候や自然の脅威は、年齢も性別も経験も関係ない。海を前にひとり、頼れるのは自分のみ。ときに50ノットの全強風(※風力階級0~12のうちの10。台風並みの風に相当!)や高波にあったり、あまりの揺れに眠れないことももちろんあった。それでも少女の「世界中の色んなものを見てみたい」という思いは抑えられない。南太平洋のガラパゴス諸島、トンガ、フィジー、ボラボラ島、オーストラリアを経由してインド洋を抜け、南アフリカに寄港し、その土地土地で初めて出会う人や自然、文化を肌で感じ取った。そして2012年1月21日にシント・マールテン島に無事帰還。ひとつの夢を成し遂げた。

この旅に乗り出すまでの道のりは平坦ではなかった。2009年8月、彼女がまだ13歳のときに世界一周を宣言すると世間は猛反発。若すぎる上に経験が少ないという理由から児童保護当局や児童裁判所から航海を禁じられ、出航前からすでに難航状態だった。そのせいで一度家出をしたほどだ。しかし10カ月におよぶ法廷バトルの後、2010年7月にヨットや装備に関する変更や通信教育を受けることなどを条件に、ようやく夢の扉が開かれたのだった。

記録更新よりも大切なこと

「航海は私の人生そのもの」という彼女は、7年間ヨットで航海中だった両親の下、ニュージーランド・ファンガレーにいた船の上で生まれた。初めて舵をとったのが4歳という、生まれながらのセーラー・ガールだ。初の単独航海は11歳のときにオランダ国内を、13歳になると国外へも旅をしている。

普通なら家族と過ごすクリスマスも、この年の彼女は海の上でひとり。自身のブログで「海の上で5コース・ディナーを作るのはちょっと大変。海の状態がどうであれ、缶詰を使ったとても質素なディナーになるでしょうね。でも私はそれで満足。シンプルなクリスマスってとても素敵なことよ」と綴っている。

16歳4カ月での単独世界一周航海は、これまでの最年少記録を8カ月更新しているが、ギネス・ワールド・レコードは、「最年少」という賞賛が若者や親たちを危険な冒険へと駆り立てないよう、「最年少」記録を認定しない方針だ。「ただ私は色んなところを旅して、色んなものを見てみたい。それは私にとって記録よりも大切なことなの」と語るローラ。ギネス記録にならなくとも、それは彼女にとって重要なことではない。何よりもこれがローラ自身の生き方なのだから。

 

Data

Laura Dekker
www.lauradekker.nl

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